オルタナ系のイギリスバンド

『オルタナティブ・ロック』というと、どうしてもアメリカのイメージが強いのですが、イギリスにもオルタナ系バンドはいます。『レディオヘッド』がそれです。

オックスフォード郊外のアビンドン=オン=テムズにある男子全寮制パブリックスクールのアビンドン・スクールでメンバー5人は出会います。それぞれ別のバンドで活動したのち、1985年に「オン・ア・フライデー」というバンドを結成。ジョニー以外のメンバーはスクールを卒業後オックスフォードを離れ、バンドは解散状態になります。

1991年、大学を卒業したメンバーがオックスフォードに戻り、バンドを再結成。同年にEMI傘下のパーロフォンとメジャー契約し、バンド名を『レディオヘッド』に変更します。1992年にEP『Drill』でメジャーデビュー。翌年、1stアルバム『パブロ・ハニー』(全英22位、全米32位)からのシングル「クリープ」(全英7位、全米34位)が若者から熱烈な支持を受け、世界的なヒットとなります。この当時はUSオルタナティヴ・ロック、UKシューゲイザーなどの影響が頻繁に語られるような、トリプルギターにベース、ドラムという比較的オーソドックスなロックバンドでした。

ギターロックをより押し進めつつもアコースティックソングやサイケデリック・ロックからの影響を昇華した、1995年の2ndアルバム『ザ・ベンズ』(全英4位、全米88位)により、人気を不動のものとする。この作品からプロデューサーのナイジェル・ゴッドリッチと組むようになりました。

この頃から次第にロックミュージック以外の音楽と接近していき、メンバー各自が様々な楽器を使い分けるようになる。1996年明けには映画音楽・サイケデリック・トリップ・ホップなどからの影響をシングルのB面や限定シングルカット「Lucky」などに表出し始め、1997年にはそれらの実験的な試みの結晶ともいえる1997年の3rdアルバム『OK コンピューター』(全英1位、全米21位)を発表。このアルバムは全世界で大きな評価を獲得し、1990年代のポップ・ミュージックを代表する金字塔としばしば評される出世作となります。

アルバムの世界的な成功により名声を得たメンバーだったが、評価を得たそれらのサウンドを捨て去り、当時ポップミュージックの分野ではほぼ手つかずのジャンルであったエレクトロニカ・現代音楽などに大きく傾倒。長いスタジオ作業の果てに「商業的自殺」とも言われた、2000年の4thアルバム『キッド A』(英米1位)を発表し、大方の予想を裏切り再度成功を収めます。実験的な電子音楽とバンド・サウンドを融合させ、前作『OK コンピューター』からの劇的な変化を遂げた作品となりました?

翌年には『キッド A』と同時期に制作された、2001年の5thアルバム『アムニージアック』(全英1位、全米2位)を発表。1920年代のスウィング・ジャズを取り入れるなど、ジャンルに捕われない音楽性をより明確にした。同年に初の公式ライブアルバム『I Might Be Wrong – Live Recordings』を発表しました。

2003年の6thアルバム『ヘイル・トゥ・ザ・シーフ』(全英1位、全米3位)では、これまでの実験性を包括したうえで改めてバンドサウンドに立ち返りました。このアルバムを最後にEMIとの契約を終了。契約金額で折り合わなかったことが理由と報じられています。同年、ジョニーが初のソロ作品としてテレビ・ドキュメンタリー『Bodysong』のサウンドトラックを発表。翌2006年にトムが初のソロ・アルバム『ジ・イレイザー』(全英3位、全米2位)を発表。

2005年から新作に向けた活動が再開され、2006年には欧米でのツアーも行われました。2007年、突然公式ブログにて7thアルバム『イン・レインボウズ』(英米1位)を発表。期間限定の専用サイトを通じ、MP3形式で先行ダウンロード販売が行われました。購入価格は買い手が自由に決める方式となっており、話題になります。同時に、豪華版のディスクボックス(ダウンロード版と同内容のDisc1にDisc2を加えた2枚組CD、同内容のアナログ盤2枚、ブックレット、化粧箱で構成される)も40ポンド定額でリリースされ、2007年より発送開始となりました。その後、TBDレコード(北アメリカのみ)、ホステス・エンタテインメント(日本のみ)、XLレコーディングス(それ以外の全世界)と契約し、通常のCDフォーマットでもリリースされました(内容はダウンロード版、豪華版Disc1と同様)。

2008年に初のベスト・アルバム『ザ・ベスト・オブ』(全英4位、全米26位)と同タイトルのベストDVDをリリース。バンド自身は曲順やアートワークなどの制作全般に関わっておらず、EMIが残されたアルバム契約を消化するために行われました。

2009年より、トムがレッド・ホット・チリ・ペッパーズのフリー、ナイジェル・ゴッドリッチらと共に新バンド「アトムス・フォー・ピース」(ソロ・アルバムの曲名が由来)を結成。セットリストはソロアルバムの曲を中心に、他バンドのカバーや新曲をちりばめたようなもので、各所でライブを精力的に行っています。

2010年よりフィルがソロ・アルバム『Familial』を発表。また、フジロックフェスティバルにアトムス・フォー・ピースが出演しました。

2011年、突如公式サイトにて8thアルバム『ザ・キング・オブ・リムズ』(全英7位、全米3位)の完成を発表。専用サイトにて、アルバムダウンロード(MP3又WAV)と豪華版ニュースペーパー・アルバムの予約受付を開始しました。『ザ・キング・オブ・リムズ』のリミックスシリーズの発売が決定。完全生産限定12インチ・アナログシングル(輸入盤のみ)と、デジタル・シングルでの発売となる。「リトル・バイ・リトル」と「ロータス・フラワー」のリミックスが収録されました。

2011年春、2013年夏、2015年夏と断続的にスタジオ入りが報じられており、ジョニーはインタビューで新作には未発表曲の「Lift」が収録される予定だと答えています。

2015年、映画『007 スペクター』の主題歌候補として「スペクター」を歌うが、最終選考でサム・スミスに敗れます。

2016年に9thアルバム『ア・ムーン・シェイプト・プール』(全英1位、全米3位)が発表されたが、上記の「Lift」は収録されませんでした。

2019年には、『ロックの殿堂』入りを果たました。

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